私は悪くない。
惚れさせたアンタが悪いのよ。
そのくせ、他の女と喋っているからいけないの。
ねぇ、わかってる?
私はアンタのことを本気で好きだったの。愛していたわ。



もう、過去の話になったけど。







俺は悪くないぜ。
惚れさせたお前が悪い。
なのに。他の男と喋ってるから悪いんだよ。
なぁ、わかってんのか?
俺はお前のことを本気で好きだった。愛してたんだよ。



もう、過去の話になったけどな。







「赤也。」

「・・・んだよ。」

「ゴメン、何でもない。」

「おう・・・。」



本気で好きだったからこそ、他の女と喋って欲しくなかったの。
喋るだけだったら・・・まだ我慢できたかもしれないのに。
一緒に遊ぶとか、ありえないでしょ?バレてないとでも思ったの?



「赤也。」

。」

「「もう、終わりにしよう。」」



「あはは、赤也も同じこと思ってたんだ。」

「まぁな・・・。」

「・・・だから、」

・・・?」

「だから、さよなら。」

「・・・じゃあな。」























「バカ、だな・・・。俺等・・・。」

「結局・・・考えてることは・・・同じ、なんだね。」

霞んでいく目、薄れていく意識。
その中で私達はさよならをする。


「ありがとう、赤也。大好きだったよ。」

「ありがとな、。大好きだったぜ。」





驚くほどハッキリ伝わった最期の言葉。
最期に見たものは愛しい姿。胸から流れる深紅の色が赤也によく似合っていた。





胸から流れる深紅の色がによく似合っていた。最期に気づいたとか、やっぱ俺、バカだなぁ。

















さよなら


















だから、
  さよなら