「よっしゃあ!!光!!歯ぁ食いしばれ!!」

「はぁ!?何やいきなり!!」

「殴りたくなったから☆」

「何や!!その理由!!理不尽にもほどがあるやろ!!あ、その顔ムカツク!!」

「うるさいなぁ。ピアス引きちぎるで?」

「女子がそんなこと言うな!!」

「いやいや、男子でもアカンと思うよ?」

「お前が言うたんやろ!!」





「なぁなぁ、白石ー。また夫婦漫才してるで、あの二人。」

「ええよ、金ちゃんほっとき。まだ休憩中やし。」

「休憩中言っても暑苦しいばい。」

「仲良いのはええことや。じゃ、休憩終わりや。財前!!!!練習するで!!」

「蔵先輩、光を何とかして下さいよ!!コイツ、私のこと好きや好きや言うてキモイんですよ!!」

「はぁ!?!?自分アホか!?誰が言うかそんなこと!!」

「ほんまバカップルやなぁ。」

「ちゃいますよ!!何で私が光と付き合わなアカンのですか!!」

「んじゃあ、付き合うか、アホ。」

「・・・へ?」

「白石先輩、練習しましょ。」

「え、ちょ。財前・・・?」











「・・・不意打ちはなしやろ、あほ。」


コートに向かう背中にポツリ、呟く。せやけど、コートに向かっとるあのドアホも絶対顔真っ赤やわ。うん。神様に誓えるで。だってさ、ピアス5個も開けてカッコつけとるけどアイツ、意外と純情☆BOYなんやで!?千歳先輩と蔵先輩が下ネタ話しとると絶対顔真っ赤にしてどっか行くもん。まぁ、先輩達が部活中に下ネタ話すんもどうかと思うねんけどな。って、私どんだけ光のこと見てんねや!!あー・・・一年前。一年前からや。


「どんどん光のペースに巻き込まれとるわ・・・。」

「おい、。」

「うわ、光か。ビックリさせんといてよ。」

「うわ、とか色気ないなぁ。」

「うっさいなぁ。そんな女に惚れたんは誰ですかー。」

「俺。」

「・・・ホンマに?」

「ホンマちゃったら何でこんなこと言うんや。」

「光、顔真っ赤やで。」

「誰のせいやと思ってんねや。」

「私。」

「正解。で?休憩前の返事は?」

「光!!歯ぁ食いしばれ!!」

「は、何言っと・・・・」









「返事、こいういこと!!」


「・・・アイツ、キスしよった。」






不意打ちキッス




「アカンよ金ちゃん。自分はまだ見たらアカン。」

「なぁ、白石ー。ちゃん財前にキスしよったで。」

「金ちゃんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!!!!!!!!!!!!!!!」